栃木支社って最高なんです。14年間の本社勤務を経て“支社長”になった話。
マイナビは全国50カ所以上にオフィスを構えています。
各オフィスごとに「支社長」や「支部長」がおり、支社のメンバーが働きやすい環境づくりや、自治体や経済団体、金融機関などと連携し、マイナビが各地域で解決できることを模索するという役割を担っています。
今回は全国にある支社の中から栃木支社をピックアップ。栃木県は北関東の真ん中に位置し、人口約188万人(※2024年9月)、自然豊かで自動車関連産業が盛んです。そんな栃木支社で支社長を務めるのは土屋文人さん。入社から約14年間、本社で一貫して『マイナビ転職』のサイト運営に携わっていた土屋さんは、2021年10月に栃木支社長に就任。営業経験も支社勤務経験も一切ない土屋さんは「自分が支社長!?」と心底驚いたようです。当時の心境や異動当初の悩みと苦労、それを乗り越えて感じる仕事へのやりがい、支社メンバーに対しての想いを伺いました。
プロフィール
「とにかくみんなの足を引っ張らないように」異動当初の話。
「自分が栃木支社長!?」と、話を聞いた時はとても驚いたのをおぼえています。
当時わたしは、転職情報サイト『マイナビ転職』のサイトサポート部門で、ユーザーの方や企業の「お困りごと」を解決する部署にいました。支社長には営業部門出身の社員が就くことが多いのですが、営業の経験も支社に勤めた経験もないわたしが、「支社長」に就くことはマイナビの中でも珍しいキャリアです。なので、不安もありましたが、それ以上に「今までとは違った経験ができる!」「ビジネスパーソンとしてより成長できるかも!」とワクワクした気持ちでいっぱいでした。
実際に、栃木支社に着任した初日のことは今でもよく思い出します。わたしは入社してからずっと都内勤務で、栃木には縁もゆかりもありません。なので「支社はどんな感じなんだろう?」と思っていたのですが、ものすごく活気があることに驚きました。当時は支社全体で20名弱という組織でしたが、支社に入ると「おはようございまーす!」とみんなが元気良く挨拶をしてくれて。当たり前のことかもしれませんが、良い雰囲気の支社なんだなと感じました。ただそれと同時に、「今までの経験やキャリアは忘れて、ゼロから学ぶ気持ちでいかないといけない。支社のみんなの足を引っ張らないように。そしてこの良い支社の雰囲気を壊さないようにしないと」と身が引き締まる思いもありました。
考え抜いた「支社長の役割」。相手の立場を想像しあえる環境をつくること。
これまで在籍していた仕事は、ユーザーからの「パスワードが分からない」「企業への応募の仕方が分からないから教えてほしい」「履歴書登録がきちんと保存できているか確認してほしい」などの質問や相談に対応する、いわば“決まった答えがある”ものでした。そのため、ルールや規則に則って仕事を進めることが多く、思い返せばその仕事スタイルのままに、支社長着任当初はある種「独りよがりな仕事の進め方」をしていたかもしれません。
もちろんルールや規則を守ることは大前提ですが、その範囲のなかでいかに折り合いをつけ、できる限り全員がハッピーになるように、調整することが大切です。狭い組織だからこそ「共生」するために、相手の立場を想像しあえる環境をつくることが大切なのだと、支社長になり学びました。
支社長の業務は、自治体や経済団体などを回り、マイナビの認知を広めること、支社の設備管理、売上とコストの管理、事務スタッフの採用など、業務範囲はとても広いです。仕事が多岐にわたるいっぽう、わたしはどこの事業部門にも所属していないため、極論、支社長のわたしがいなくても支社は回っていくかもしれません。ただ、どの事業部門にも属していないわたしのような支社長がいることで、客観的な視点からアドバイスもできますし、組織間の調整もできる。主役になるのではなく、支社のメンバーのサポートをすることと、支社のみんなが働きやすい環境をつくることが役割なのだと思っています。
埼玉から栃木への通勤が「オンとオフの切り替え時間」。
栃木県内に住んでいると思われることが多いのですが、実はわたしは勤務地の宇都宮市まで埼玉県から通勤しています。通勤時間は片道1時間30~40分といったところでしょうか。就任当初は引っ越しをしないことについて周囲から“変わり者”扱いされました・・・(笑)。わたしは長距離移動を苦に感じないタイプなので、あまり通勤時間の長さは気になりません。むしろ移動時間を活用して自分の時間を作ったり、1人だからこそできること、1人の時しかできないことに取り組んでいます。帰宅してしまえば家族優先ですからね。
わたしは心配性というかデリケートというか・・・。性格的にどうしても「本当にあの伝え方でよかったのかな」「もっと上手にやる方法はなかったのかな」と気にしてしまうタイプです。なので、できる限り電車での「ひとり時間」を有効活用して「オンとオフの切り替え」をするように心がけています。そうして心のポジションを調整することで、帰宅後や休日はしっかりと家族サービスができるようにしているのです。わたしがマイナビで支社長として仕事ができるのも家族の支えがあってこそ。完全に「オフ」のスイッチに切り替えられているといえば嘘になりますが、やっぱり家族と過ごす時間は大切ですからね。
支社長になれてよかった。栃木支社が好きです。
支社長の仕事の魅力って『人とのかかわり』なんですよね。支社長になることができて良かったと心から思っています。栃木支社も含めてマイナビは、社員の約半数が20代の若い会社です。わたしは40代半ばにさしかかる年齢ですが、若いメンバーがいまもなお「何か企画やりましょうよ!」とか「旅行しましょう!」と誘ってくれるのは、本当にありがたいことだと感じています。
今後も栃木支社ならではの「一体感」という良さは維持しつつ、ユーザーやお客様のことを第一に考えられる、そして感謝と敬意を大切に片方の利益ではなく双方の利益を考えられるビジネスパーソン集団を目指し、より良い支社と職場環境づくりをサポートしていきたいと思います。
社会人人生も折り返し。今後のキャリアとどう向き合うか。
これまでわたしを育ててくれた多くの同僚や先輩、上司の方々にはとても感謝しています。先ほどもお伝えした通りマイナビは若い社員が多い会社ですから、わたしは会社の中でもベテランの領域に入ってきているように感じられます。今後は、今まで育てていただいたことに恩返ししていかないといけないと考えています。感謝や恩返しを思うことは仕事を頑張れる原動力でもあります。「ちゃんとやんなきゃ」「頑張らなくちゃ」って背筋がピンと真っすぐ伸びるんですよね。
今後の目標としては「会社と支社メンバーの結節点になること」「会社の事業と地域経済(産業)との結節点になること」を意識して、社内外から頼られる存在になりたいと思っています。そのためには大人力のあるバランサーにならないといけませんね。周囲からの信頼感が重要ですから。「何を言うかよりも誰が言うかが大切」という考え方がありますが、あくまでポジティブな意味で「土屋が言うから納得だよな」と周囲が思ってくれるようなビジネスパーソンを目指したいと思っています。