「ひとりPR部署」に配属されて、企業理念の策定を担うまでの私の挑戦
異動、転勤、出向、転職・・。
仕事をしていると、働く組織や土地、仲間、働き方など、大きいことから小さいことまで様々な変化の場面に出くわします。
ひとつの場所で働き続けることが当たり前だった時代から、自分の働き方、生き方を主体的に考え選択する時代。
けれど、新たな道へチャレンジすることはとても大きな決断で、勇気が要ることです。
今回は、日本で働くことを望む外国人材の方の就職をサポートするマイナビのグループ会社「マイナビグローバル」に出向し、ひとりでPR活動を始めた社員を紹介します。未経験からどのようなPR活動をしたのかや、どのような想いで仕事をしているのか。
彼女が歩んできた道と、その挑戦を振り返ります。
【プロフィール】
株式会社マイナビグローバル MGL PR企画課 課長
宮本 萌子(みやもと もえこ)
同期とは違う最初の仕事。評価されることだけが「仕事の楽しさ」ではない
入社して最初に配属されたのは、宿泊予約サイトを運営する部門(現:廃止)でした。マイナビに入社したら「営業として働くんだろうな」と思って入社したんですが、実際に配属されたのはサイトの制作部署。
戸惑いながらの社会人デビューとなりました。
営業に配属された同期とは違って、制作の業務は成果が見えにくい仕事です。同期が売上をあげて表彰され、きらきら輝く姿を見たとき、「自分はこの場には立てないんだろうな」と凄く悔しかったんですよね……。「このままでいいのかな」と、キャリアを変えようと思ったこともありました。
でも、その悔しさがきっかけで、「誰かに評価されることや仕事を与えられるの待つのではなく、もっと自分から挑戦しよう」と思えたんです。当時の部署は新規事業ということもあって、課題はたくさんありました。上司ですらやったことがない仕事もあったので、「部署で一番最初に相談される人になるくらい、なんでもやれるようになる」という目標を立てて、どんなプロジェクトにも「私!やります!」と手をあげたり、「これは変えたほうがいい」と思ったことは提案をしたり。自分で仕事を見つけにいくことを心がけるようになりました。
このマインドになってから、不思議と仕事が楽しくなったんです。成果が見えづらくても「自分で考えて形にしていくこと」にもやりがいがあると気づくことができました。
グループ会社への出向──PRという新しい挑戦
社会人4年目。課長に昇進したばかりだった時期に、部門がなくなることになり、日本で働きたい外国人材の就職サポートをする「マイナビグローバル」というグループ会社の、WEBマーケティングと広報を行うPR企画課に出向することになりました。
当時の「マイナビグローバル」は立ち上がったばかりだったので、PRに関わる仕事はひとりでこなす必要があったんです。
プレイヤーとして実績を積んで、これから管理職として次の目標を追おうと意気込んでいた矢先に事業部が無くなる喪失感と、未経験のマーケティングやPRの仕事。部署のメンバーがいないという孤独感。
不安な気持ちが9割でしたが、前例がない分、裁量も大きくて一から自分で考えて進められることにワクワク感も感じました。
出向は私にとってやりがいにつながる大きな一歩だと思えたんです。
出向が決まった時には不安でいっぱいでしたが、出向直前は「やるぞ!」という気持ちで、PRやマーケティングに関する知識を蓄えるためにたくさんの本を読み漁って待ち構えていました。
初めてのサイト作り。どれだけ試行錯誤しても成果がでなかった苦しかった時期
マイナビグローバルに来てまず行ったのは、企業向けに外国人採用に関する情報を発信するサイトを立ち上げるという大きなミッションです。
サイトを立ち上げるにあたって、必要なことは本を読んだり、詳しい人に聞くなど、寝る間も惜しんで情報収集しました。しかしどれだけ試行錯誤を重ねても、アクセス数が全然伸びなくて、焦るばかり。
でも、ある時「もし自分が外国人採用の担当者だったら、、」と初心に立ち返ってみたんです。
このサイトを使うなら、「外国人採用を始めたいけど、普段の採用となにが違うんだろう」という「ぼんやりとした不安」を解消するような情報があると良いと思ったんですよね。なので、外国人採用を進める企業が不安を少しでも払拭できる情報を提供するサイトを目指しました。
SEOだけでなく、読者はどんな情報を求めているのかを意識したコンテンツ作りは今でも心がけています。複合的な要因はありますが、結果的にアクセス数を伸ばすことができ、今では外国人採用に関するワードを検索すると上位にサイトが表示されるようになりました。実績が見えた瞬間は、何事にも代えがたい達成感がありましたね。
「背中を押す」という理念への想い
サイトの運用も軌道に乗り、部署のメンバーも増えて様々なチャレンジをさせてもらいましたが、印象深かったのが「自社の方針を言語化すること」でした。
マイナビのパーパス「一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。」をもとに、マイナビグローバルの企業理念を新しく創ることになりました。マイナビグローバルの中で目指す方向性はありましたが、実際に理念として言葉でまとめることになったんです。
実際に取り掛かると、なかなか良い言葉が思い浮かばず、他の会社の企業理念を探したり、「これは使えそうだな」と思った言葉をネタ帳に集めたり…考えれば考えるほど迷走してしまいました。しかし固い言葉を使うことを意識しすぎずに、「社員・企業・外国人材がどんな思いでマイナビグローバルと関わるのか」を考えてみたら、自分が思っているよりもすんなりと言葉が出てきたんです。
日々企業や外国人材と向き合う社内の人たちの話や、これまでのマイナビグローバルの取り組みから、受け入れる企業側、働く外国人材が向き合うサポートしていることに気づきました。
それらをひと言で表す言葉として「歩み寄る背中を押す」という言葉が思い浮かんだんです。
マイナビグローバルでは人材紹介だけではなく、受け入れ側である現場職員のための研修や入社後に外国人材が活躍するためのサポートなど、受け入れ側・外国人材側が互いに歩み寄るための取り組みを行っています。外国人採用サポネットもその一部です。
思いついた時には、「これだ!」と手応えを感じ、自信を持って提案ができました。
この言葉は現在の企業理念に採用されており、社内からも「目指したい方向が一致していてすごく気に入っている」とポジティブな反応をもらえています。
自分で考えて形にしていく過程が楽しくて仕方ない
PRの仕事は会社のイメージに直結するので、最初はプレッシャーも大きかったです。
大変なことも多いですが、それ以上に「自分で考えて形にしていく過程」が楽しくて仕方ないんですよね。自分から行動すれば新しい可能性が見えてくることで、楽しいだけではなく、やりがいにつながっていると感じます。
これからもPR活動を通して、もっと多くの人にマイナビグローバルの価値を届けていきたいと思っています。企業と外国人材が共に歩み寄れる環境を作ること、そして情報発信を通じて新しい未来を切り拓くことが目標です。
少しでも良いものを作るために、これからも挑戦し続けていきます。