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「スタートアップ企業の採用を支援したい」北九州市との連携で『スキイキ』が目指すもの

新しい技術やアイデアでイノベーションを起こす。
そんなスタートアップ企業の活躍に今、多くの期待が集まっています。政府は2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、スタートアップ企業の成長を後押しする方針を打ち出しました。

しかし、このような期待に応えて、新しいことに挑戦したい、事業を大きくしたいと思っていても、人材がいない、採用ができないという悩みを持つ企業、経営者は少なくないようです。

そこで立ち上がったのがマイナビの“スキイキ”。
特定のスキルを持った“プロフェッショナル人材”(副業・フリーランス人材)と企業をマッチングするサービスです。企業は雇用や外注といった形でなく、外部人材として必要なスキルを持つ人材とつながることができ、プロフェッショナル人材は自身の持つ能力や知識を活かし、副業やフリーランスとして企業と協業することが可能です。
10月からは、北九州市のスタートアップ支援事業と業務連携することが決まりました。

どうして、北九州市とマイナビは連携することになったのか。
スタートアップ企業をめぐる課題などもおさえながら、目指す先について、この連携を進めた担当者お二人に語っていただきます。

北九州市 産業経済局 地域経済振興部 スタートアップ推進課
井上篤(写真右)

2008年、北九州市役所入職。生活保護、市立病院経営、人事を歴任。2020年からは、現職にて、COMPASS小倉(創業支援施設)の運営や、スタートアップの事業化や実証実験の取り組みを支援する「スタートアップSDGsイノベーショントライアル事業」の立ち上げに関与。

株式会社マイナビ 独立推進事業室 スキルシェア事業企画部 部長
光川尚輝(写真左)

2013年同志社大学卒業後、マイナビ入社。関西にて新卒採用・育成における法人コンサルティング営業に従事。フリーランス・副業人材をチームに加え事業課題を解決するサービス『スキイキ』を起案し、2020年10月にサービスをローンチ。事業責任者。

企業の成長を阻むのは、人材・採用の壁!?

光川尚輝(以下、光川):私は今回初めて北九州市に伺ったのですが、とてもいいところですね。人口も多く、モノレールや大きな展示場・プロスポーツチームがあって非常に活気のある街という印象です。新しいことや面白いことにきっと取り組みやすい街なんだろうなと感じました。我々が提携させていただく『KITAKYUSHU SDG s STARTUP ECO SYSTEM PROJECT』は、そんな北九州市らしい取り組みと言えますね。
どのような経緯で始まったのですか?

井上篤(以下、井上):北九州市は、ものづくりの街として発展してきました。その歴史の中には、公害を克服するための環境への取り組みがあったり、ロボット、情報通信など多くの産業が生まれたりしています。2020年に内閣府の「スタートアップ・エコシステム推進拠点都市」に採択されたこともあって、市としては、強みである環境・ロボットに加え、DXの分野を中心に、スタートアップを支援して盛り上げたいと、このプロジェクトを立ち上げました。そしてプロジェクトを推進するにあたり、採用支援で連携できる企業を探していたところ、マイナビさんと連携する機会をいただきました。

光川:連携していただきありがとうございました!スタートアップ企業は、「人を採用したくても企業の認知度が低い」「面白いことをやっている自信はあってもブランド力がない」「優秀な人材が欲しくても給与などの条件勝負になると難しい」などの課題をお持ちだと思います。そんな企業の課題の解決を支援していきたいですね。

井上:たしかにスタートアップ企業には、いろいろな課題がありますよね。ビジネスアイデア、製品開発、資金調達、販路拡大など。我々のプロジェクトも開始してからこの2年でいろいろ支援をしてきたわけなんですが、企業からは採用に関する相談も多かったです。
たとえば、人手不足のために代表自ら事務仕事をやっていたりとか、エンジニア不足で事業を拡大できないというケースもあります。そういう話を聞くと、市としては採用支援にもっと力を入れなければいけないのではないかと。
そこで、スタートアップの採用に関する事業を手がけてこられたマイナビさんと縁があって、連携することになりました。

マイナビの多角的事業を総動員して、「北九州市の本気と覚悟」に応えます

光川:我々は半年前にも、ある自治体との連携を発表していますが、自治体がスタートアップ支援に取り組むメリットは確実にありますね。支援を受ける企業がある程度足並みを揃えてレベルアップできたり、北九州市のように市が先導して産学官金に声をかけられるので、企業が欲しい支援を欲しいタイミングで提供できるとか。我々民間の場合は、どうしても1社1社にそれぞれ支援をしていくという形になってしまいますからね。
まず、市のプロジェクトのHPを見た時に、トップにある「北九州市の本気と覚悟」という文字がバーンと目に飛び込んできて、マイナビも本気で頑張らないといけないなと思ったんです。それで覚悟を決めました(笑)。
マイナビは北九州市に拠点もありますし、人材に関しても多角的に事業を展開しているので、それらを総動員しながらプロジェクトを前に進めていきたいですね。今回の連携は『スキイキ』にとっても価値があるものだと思っています。

『KITAKYUSHU SDG s STARTUP ECO SYSTEM PROJECT』HPデザイン

井上:そう言っていただけると嬉しいですね。本市には「New U」(ニューユー)という、ビジネスも、暮らしも、⼦育ても、「あたらしいことを、はじめやすい都市。福岡県北九州市。」を広く深く認知してもらうためのスローガンがあります。今回のスタートアップ支援もその一環なんですが、まだまだ対外的なPRは足りないなと思っています。
北九州市のいいところは、半分田舎というか、自然が豊かである一方で、小倉駅周辺などは交通機関も発展していますし、賑やかさもあります。人も人情に厚くて、外から入ってきても住みやすいと感じてもらえるんじゃないでしょうか。コロナ禍によって、どこにいても仕事ができる環境が整ってきているので、起業を考える方々には東京だけではなく地方、北九州市にも目を向けていただきたいなと思っています。

光川:そうですよね。北九州市が取り組みたいことと、我々がスキイキの事業でやっていることはものすごく親和性があると思っています。
企業がやりたいことに集中できる、速くできる、大きくできるといったことを『スキイキ』では支援しています。かつ対象もスタートアップやベンチャー企業が中心なので、その点でも相性がいいですよね。今回の我々の連携によって、こういうスタートアップ企業の成長モデルがあるんだと、人材面でもこのような形での成長の形があるんだということを実感していただきたいなと思っています。

井上:そうですね。成長していくための手段のひとつとして、この採用支援のプロジェクトをスタートアップ企業に利用していただけるといいなと思います。

光川:労働人口不足のひとつの解決策として、生産性の向上がよく挙げられますが、それだけですべての問題が解決するかというと、そんなに簡単ではないですよね。
一人ひとりが、今の1.1倍頑張ろうと言われると結構しんどいじゃないですか。でも、みんなが得意なことに時間を使えるようになれば、結果的に生産性の向上に繋がると私は思っています。『スキイキ』はそんな風にみんなが得意なことをPRできる場でもありたいですし、それを求める企業が繋がれる場であって欲しいと思っています。
北九州市のスタートアップにも上手く乗っていただけるように頑張りたいですね。井上さん、どうぞよろしくお願いします!

井上:はい、こちらこそよろしくお願いします!

北九州市が運営する、スタートアップ企業のためのコワーキングスペース「COMPASS小倉」



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