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宇宙飛行士候補者選抜試験からVRイベントまで。「業界初」を実現する「何でも屋」

クリエイティブの力で企業と人とを結び付け、それぞれが成長する機会をつくりだすマイナビ社員をご紹介する連載「『きっかけ』をデザインするひと」。今回ご紹介するのは、新卒採用領域における大規模案件の企画・制作ディレクターとして活躍する酒井健斗さんです。


プロフィール

株式会社マイナビ
就職情報事業本部 企画運営統括本部 東京企画運営統括部
戦略プランニング部 戦略プランニング2課 課長
酒井 健斗(さかい・けんと)
前職はイベント会社のディレクター。マイナビ入社後はイベント部署に所属し、『マイナビ就職MEGA EXPO』など大規模イベントの企画・運営を担当。現部署へ異動後は、クライアントの採用活動全般のサポートを担う「何でも屋」として、イベントの企画・運営だけでなく、採用サイト・パンフレット・動画制作などにも携わる。

前例のない案件に飛び込む特殊部隊

僕がマイナビに中途入社したのは2014年。そこから5年ほど、『マイナビ就職MEGAEXPO』などの大規模就職合同説明会を担当するチームで、イベント運営に携わっていました。

そして2020年には、大手クライアントの採用広報を担う総合企画運営統括部に異動。Webサイトやパンフレット、動画などの新卒採用広報物の制作ディレクターに従事してきました。

現在は戦略プランニングという立ち位置で仕事をしています。難易度の高い案件や複合提案が必要な案件を中心に、他の担当者とチームを組んでクライアントのヒアリングや提案から参加し、納品まで進行。従来の形では収まらない案件を受け持つことが多く、社内でもちょっと特殊なチームです。

この仕事をするうえで大事にしているのは、新卒採用領域に限らず、クライアントからご相談いただいたことは、実現に向けてなんでもチャレンジしてみるということ。なので、僕のところには前例やノウハウがない、難しい案件が舞い込むことが多いんです。

日本初のオンライン宇宙飛行士候補者採用を成功させよ

たとえば、宇宙航空研究開発機構(JAXA)様の宇宙飛行士候補者選抜において実施した試験(第0次~第三次選抜)の開発・運営は、その一例です。試験を開発・運営する事業者を募るJAXA様の公募への応札を決意した際は、マイナビに採用試験やテスト運営などの実績はあるものの、宇宙飛行士候補者の採用試験という実績はもちろんない。

また、新型コロナウイルス感染症が収束しない中、海外在住の受験者も多くいて、JAXA様も初のオンライン試験とあり、どこまで実現が可能なのか……というところからスタートしました。

しかし日本では実に13年ぶりで、しかも応募条件を大幅に緩和しての宇宙飛行士候補者募集とあって、メディアやSNSでも大きく取り上げられるなど、世の中からの注目度が非常に大きな案件。こんな社会的意義の高いものを諦めてしまうのはもったいないと思い、実現に向け取り組む決意をいたしました。

第0次選抜試験では、試験問題の開発ができるパートナーとオンライン試験システムの導入ができるパートナーを選定しました。また、当日はオンライン試験ということもあり、25名体制のコールセンターを設置しました。
そしてさらに、第一次選抜試験では宇宙産業で事業開発を行う宇宙商社🄬Space BDとタッグを組むことができ、前例がない試験を行うことができました。詳細は特設ページで公開していますのでぜひご確認ください。

JAXA宇宙飛行士候補者選抜レポート2022-2023
https://astro-mission.jaxa.jp/astro_selection/report/exam1/

第三次選抜試験では、オンライン検査や面接試験(対面)の運営サポート業務もさせていただきました。

前例のない試みに悪戦苦闘しながらの案件ではありますが、やりがいを感じる瞬間もあります。まず一つは注目度の大きさ。さまざまなメディアに取り上げられ、2023年1月と3月には宇宙飛行士候補者選抜試験の密着ドキュメンタリーの放映もあったほど。これだけの注目を集める仕事ができる機会は滅多にあるものではないので、純粋にうれしく思います。

もう一つは、JAXAや受験者の皆さんの、宇宙への大きな熱意を感じることができたということです。特に受験者の皆さんにとって、選抜試験は長年あたためてきた「宇宙飛行士になる」という夢をかなえる、待ちに待った大チャンス。こうした舞台を作り上げる仕事ができたことは、非常に光栄でした。この仕事を通して、誰かの人生を変える、さらにそれを通して宇宙開発の未来を切り拓くことに貢献できたなら、これほどうれしいことはありません

泥臭い仕事の積み重なりで、クリエイティブはできていく

他にも、さまざまな前例のない取り組みを手掛けてきました。そのひとつが、ある企業様のインターンシップ期間に実施したイベントをVR(バーチャル)空間でアバターを操作して行うというもの。2021年2月に開催したのですが、当時はまだメタバースという言葉も出始めの頃。この案件も手探りで、クライアントや外部パートナーとともに苦労しながら作り上げました。その甲斐あって、参加者にはもちろん、業界にも大きなインパクトを与えることができました。

また直近では、JRA(日本中央競馬会)様の案件で、就活生にエールを送るような動画を撮影しています。先日も、人のいない早朝に都心で撮影したり、そこから郊外の競馬学校で馬が走っている様子を撮影したりと朝から晩まで撮影スタッフ約20名と走り回っていました。クリエイティブの裏側は、実は泥臭いことも多いのですが、その結果完成したものが世の中に波及していくのは嬉しいですね。今回も採用を目的とした動画としては大規模なものに仕上がったので反応が楽しみです。
(動画はこちらからご確認いただけます。)

この動画はSNS上で大々的に拡散しました。就職情報サイトのマイナビだけでは情報を届けられない学生にも広くアプローチするという取り組みです。最近こうしたマーケティング要素をからめた案件も手掛けることが増えてきました。

大きい組織だからこそ、逆になんでもチャレンジできる

このように前例がなくて規模の大きい、大変な案件ばかりを好んで担当しており、しかも体育大学出身。そのせいか社内では「脳みそまで筋肉でできている」と噂されているようなのですが(笑)、僕としてはせっかくこの組織にいるなら、新しいことにチャレンジする方が絶対に楽しいと思っているんです。

というのも、僕自身元々新しいアイデアをひねるのが好きで、日常生活のなかでも仕事で活かせそうなものは常に探しています。たとえば、先日ファミレスで配膳ロボットを見かけたときに「学生向けのイベントで行きたいブースに連れて行ってくれる案内係として使えたら面白いな」なんて思って、イベント部署の知り合いに早速連絡したり。

また、単純に規模の大きい仕事が好きというのもあります。イベントを担当していたときは、ものによっては億単位の予算が動くので、そういった点にもやりがいを感じていました。

なので、今の部署は自分に合っているのかもしれませんね。というのも、制作ディレクターという仕事は、クライアントとの信頼関係が一番重要。あとは自分が適切なパートナーにお声がけしていいチームが作れれば、どんな仕事だってできると思っているからです。

採用領域じゃなかろうと、前例がなかろうと、クライアントからのニーズがあれば何でもやれる。しかもそのニーズが大規模かつ難易度が高いという環境は、僕にとっては非常に面白いんです。

しかも、マイナビはグループ全体で1万人以上の大きな組織です。だから、言ってしまえば自分が失敗しても自分より優秀な人が一緒になってカバーしてくれる、そしてそこからリカバリーする力も、さらに価値を上乗せする力もある。だから失敗は恐れなくていい、安心してチャレンジできる会社なんだということを後輩にも伝えていきたいですね。

マイナビ全体のポテンシャルを高める存在になりたい

とはいえ、僕らのチームが採用領域に限らずなんでもできるということは、社内でも実はあまり知られていません。営業担当や制作担当のなかには、採用領域以外の仕事はお受けできないと思っている人も多く、もしかしたらクライアントからのせっかくのご相談を断ってしまっているかもしれない。

こうしたもったいない事態を防ぐために、先日、営業担当を対象に勉強会を開きました。クライアントからご相談があったことは、できないと断らずにまずは何でも相談してほしいと伝えています。

もし自部署で実現できなかったとしても、もしかしたら他の事業部でお手伝いできるところに繋げられるかもしれないし、「マイナビって色々相談に乗ってくれるんだな」と思ってもらえたら、仕事の幅を広げることにつながるかもしれない。こうした広く長期的な視点を大事にしています。

自分が新しいことに挑戦することで、後続も挑戦しやすい土壌をつくるという点も大事だと思っています。例えばJAXA様の件は、先方のご担当者様からのご意見を踏まえ、社内で専任のプロジェクトチームをつくりました。これにより、難易度が高く、かつ規模の大きい案件はプロジェクト化する(チームを結成して担当する)という社内ルールができました。こういったことで、やる気さえあれば誰でも挑戦できる環境づくりを進めていけたらなと思っています。

僕が「何でも屋」として仕事の可能性を広げていくことで、他の部門もそれに追随する。こうしてマイナビ全体のポテンシャルを高めていく。そんな存在になることが、今後の目標ですね。

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