社員のサステナブル意識を高め、オフィス内でも環境に配慮した取り組みを
クールビズ・ウォームビズやペーパーレスの促進…オフィス内でできる環境に配慮した取り組みはたくさんあります。
2023年8月に創業50周年を迎えたマイナビでは、次の50年も続く持続可能な企業に成長するため、サステナビリティ基本方針を策定しました。社内のさまざまな部署を巻き込み、全社としてサステナビリティ活動に取り組んでいます。
その中で、総務部のサステナビリティ推進リーダーとして、主に社内での環境配慮に向けた取り組みを推進しているのが、生井 達也(なまい たつや)さんです。今年度のテーマである“CO₂排出量削減”についてどのようにして取り組みを進めているのかを、聞きました。
クールビズ・ウォームビズの促進など‥オフィスでも環境に配慮した取り組みを
――マイナビのサステナビリティに関する取り組みは、いつから始まったのですか?
取り組み自体は2021年ごろから始まりました。グループ全体で社員数が1万人を超え、世の中に対して与える影響が大きくなってきたことを踏まえ、企業としての社会的責任をきちんと果たしていこうという機運が高まってきたのがきっかけです。
そしてこの取り組みをさらに進めるため、2024年1月に社長室サステナビリティ推進部が立ち上がりました。私はこの推進部のみなさんの協力を仰ぎながら、総務部のサステナビリティ推進リーダーという立場で取り組んでいます。
もともと入社前にeco検定(環境社会検定試験)®を取得しており、個人的に環境問題に関心を持っていました。なのでマイナビがサステナビリティに積極的に取り組んでいくのはとても喜ばしいことだと思いましたね。
――総務部のサステナビリティ推進はどのように行われているのですか?
総務部では、主にオフィス内で行える環境に配慮した取り組みを検討しています。
例えば、前年度はオフィスで使用する電力量や、社用車で使用しているガソリン量の把握を行いました。それを踏まえ、今年度は、「 CO₂ 排出量のより具体的な把握と削減」を目標に掲げており、全社の照明のLED化や照明と空調の自動OFF機能の設置検討、クールビズ・ウォームビズやペーパーレス化の促進などを行っています。
取り組みを開始してからこの2年で、全社の CO₂ 排出量自体は削減できています。しかし、どの項目でどれくらい削減できているのかがまだ把握できていないため、そこを明確にしたうえで今後より CO₂ 削減をスピーディーに進めていくためのアプローチを模索する、というのが今年度のテーマです。
また、社内に向けて啓蒙活動も行っています。当然です が CO₂ 排出量の削減は、総務部や社長室サステナビリティ推進部だけではできません。そのため、社員の環境意識を高めるためにサステナビリティに関するe-Learningを全社員に受講してもらったり、気象予報士の森田正光さんをお呼びして勉強会を開催したりしました。
また、社内ポータルサイトにサステナビリティ活動に関する情報を掲示したり、協力を呼びかけたりもしています。具体的には、不要になったクリアファイル回収の呼びかけや、環境に配慮した商品の購入推奨、クールビズ・ウォームビズを促進するため空調温度設定の調整をお願いするなどの内容です。
クリアファイル回収については、専用の回収ボックスを各拠点に設置しています。
集まったクリアファイルは再利用されて、新しい商品に生まれ変わるなど、CO₂削減効果も期待できる取り組みになります。
社内のポータルサイトで定期的にそれらの情報発信を行っていますが、どうしても他の情報に埋もれてしまって目につきづらいという課題があるので、今後は新たな伝達方法についても検討していきたいですね。
社員のサステナブル意識の高まりを実感
――社内からはどのような反応が上がっていますか?
こうした地道な取り組みもあってか、少しずつ会社全体でサステナブル意識が高まっているように感じます。例えば、社員からの発案により不要になった備品を他部署と共有し合うプロジェクトが実現しました。こうした取り組みが自発的に起こり、また実現に向けて多くの社員が動いてくれているということは非常にうれしいですね。
――取り組みにあたって難しさを感じていることはありますか?
マイナビは大量の CO₂ を排出している何か明確な事業があるわけではありません。その分、どのような活動でどれくらいの CO₂が排出されているかを把握することに難しさを感じています。こうした課題については、サステナビリティ推進部やコンサルティング会社、 CO₂ 排出量分析ツールを提供しているシステム会社の方などからヒアリングを行ったり、勉強会に参加させていただいたりなどして、情報収集に努めています。
また、事業活動とのバランスにも難しさを感じています。企業である以上、サステナビリティの取り組みによって、事業を阻害することがあってはいけません。持続可能な形で事業を続けていくための、ちょうどいいバランスについては今も模索を続けているところです。
地球に暮らす一市民として、よりよい未来のために一歩一歩尽くしていきたい
――今後の目標について教えてください。
まずは、 CO₂ 排出量のより精緻な把握です。どんな活動でどれくらいの CO₂ 2が排出されているかを数値化することで、より具体的な対策を講じることができるようになります。
また、これは個人的な目標ですが、せっかくならカーボンニュートラルを目指せるようなマイナビにしていきたい。何十年後になるかはわかりませんが、地球に暮らす一市民として、一歩一歩よりよい未来のためにこれからも力を尽くしていきたいです。