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「その備品、まだ使えるのにもったいない!」現場社員の想いから始まったボトムアップ型プロジェクト!社内備品共有ツール「マイカリ」の誕生秘話

みなさんの会社のオフィスにもある、ペンやクリアファイル、什器などの社内備品。引っ越しや組織変更のタイミングでまだ使えるものを捨ててしまったり、はたまたオフィスの隅に放置されているのを見かけたり…ということはありませんか?

マイナビでは、そんな様子を見て「もったいない」と感じた現場社員たちが、この問題を解決するためのプロジェクトを立ち上げました。

このプロジェクトから生まれたのが、備品を社内で共有できる「マイカリ」というツールです。プロジェクトに携わったメンバーのうち5人に、話を聞きました。

■プロフィール

■リーダー
(下/中央)
デジタルテクノロジー戦略本部 ビジネスシステム部 野地 淳貴
■PJメンバー
(下/左)ライフキャリア事業本部 採用支援企画推進部 中島 優依
(下/右)経営企画本部 DX推進部 馬場 幸子
(上/右)デジタルテクノロジー戦略本部 ビジネスシステム部  白土 美波
(上/左)就職情報事業本部 キャリアデザイン事業企画室  林 高弘

「まだ使えるのにもったいない!」ボトムアップで始まった社内DXプロジェクト

デジタルテクノロジー戦略本部 ビジネスシステム部 野地 淳貴

――まず、「マイカリ」というツールの概要について教えてください。

野地:「マイカリ」は、社内で不要になった備品を社員同士で共有するためのツールです。資源の有効活用、環境への負荷軽減に加え、経費削減を狙いとして開発しました。

「マイカリ」利用ページ

中島:「マイカリ」上の出品フォームから必要情報を記入して使わなくなった備品を出品。ほしい人は注文フォームから注文します。その後出品者は発送の手配を行います。ネットフリマサービスを意識して開発し、誰でも簡単に活用できる仕様にしています。

――どのようなきっかけでこのアイデアを思いついたのですか?

野地:マイナビは2023年から、サステナビリティ推進に注力しています。また、パーパスを策定したこととも関連して、社員一人ひとりが個性を発揮し、ボトムアップで様々な挑戦ができる環境が急速に整ってきました。こうした背景から、「自分もサステナビリティに関わる全社プロジェクトを立ち上げ、自部署以外にも活躍の場を広げたい」という気持ちが強くなっていったんです。

私は当時、『マイナビ転職』を運営する部署の中で、商品企画や社内の業務効率化を担当する部署に所属していました。その業務の一環で、関連部署の備品をまとめて発注していたのですが、度々複数の課が同じものを発注していることがあり、「共有すればいいのに、もったいないなあ」と常々感じていたんです。こうした経験から、社内で備品を共有するツールを作ることを思いつき、隣の部署にいた中島さんにもお声がけしました。

ライフキャリア事業本部 採用支援企画推進部 中島 優依

中島:私は当時入社1年が経過したばかりの頃で、「もっと他部署の人たちと関わりを持ってみたい」ということを野地さんにもお伝えしていたんです。
このツールの意義に共感したのはもちろん、全社横断で様々な部署を巻き込む取り組み自体に魅力を感じたこともあり、お声がけいただいてすぐに参加を決めました。

全社横断プロジェクトをどう進める?

――どのようにプロジェクトを全社に広げていったのですか?

野地:社内コミュニケーションツールであるViva Engage(ビバ エンゲージ)を活用しました。最初に白土さんのいらっしゃる業務システムやツール開発を担う部署のコミュニティに、このプロジェクトの提案を投稿したところ、賛同いただき、ツール開発を担当していただけることになりました。

デジタルテクノロジー戦略本部 ビジネスシステム部  白土 美波

白土:まずは打合せの中で、「マイカリ」の仕様を決めていきました。大目的や、それを達成するための機能、インターフェースのイメージについてヒアリングしたうえで、まずはデモサイトを作成しました。

中島:ただ、この時点ではまだ限られた組織の意見しか反映されていません。取り組みを全社に広げ、様々な意見を吸い上げてツールに反映するために、Viva Engage内の全社の困りごと解決コミュニティや、社内DX推進のコミュニティなど、様々なコミュニティに追加投稿し、協力を仰ぎました。

経営企画本部 経営企画統括部 DX推進部 DX推進3課馬場 幸子

馬場:私が所属しているDX推進課では、社内DXプロジェクトを進めるためのサポートを行っています。この社内DX推進のコミュニティは私がオーナーになっていたこともあり、野地さんの投稿を見てすぐにリアクションしました。

野地:馬場さんはほとんどすべての打合せに同席してくださり、打合せの進行や次のステップの策定、関係者への声掛けなど、円滑にプロジェクトを推進するための潤滑油的な存在になってくださいました。馬場さんがいなければ「マイカリ」はローンチに至っていなかったと思います。

社内ルールとの兼ね合い、事業部ごとのニーズ調整…プロジェクトを進める中で見えてきたハードル

中島:開発にあたってハードルになったのが、さまざまな規則です。例えば備品の価値が20万円を超えると資産扱いになり、事業部間を移動させると減価償却が発生してしまうため「マイカリ」には出品できない…など。こうした社内ルールについてはほとんど知る機会がなかったので、林さんに非常に助けられた部分です。

就職情報事業本部 キャリアデザイン事業企画室  林 高弘

林:私は就職情報事業本部の総務全般を担っています。この部門はマイナビの中で最も大きい組織なので、このような全社横断の取り組みを行うのであれば、率先して協力していくべきだと思い、プロジェクトに参加しました。また、バックオフィスに関する様々なルールに詳しいということもあり、こうした点についても貢献できたと思います。

中島:林さんは横のつながりを多くお持ちだったので、バックオフィスとの連携や、審査にあたっての調整に関しても大変助けられました。
もう一つ大変だったのは、社内調整です。事業部ごとのニーズを調整しながら機能や仕様に落とし込むのは、なかなか骨の折れる作業でした。

白土:マイナビ社内では、事業部ごとに様々なビジネスツールを使っています。そのため、まずはすべての事業部からアクセスしやすいことが前提となります。そうすると、マイクロソフトのSharePointがマイナビでは一番条件にマッチしていました。しかし、SharePoint自体私は触るのが初めてで。周りの方に教えてもらったり調べたりしながら、試行錯誤して作っていったという感じです。
そのうえで、誰もが使いやすく親しみやすいデザインにすることを意識し、UI設計にも注力しました。

親しみやすさを出すために‥オリジナルロゴとキャラクターを入社1年目の社員が制作

野地:親しみやすさに一役買ってくれているのが、「やどきゃり」というオリジナルキャラクターです。プロジェクト内で話を進めるうち、「サービスのキャラクターとかロゴがあったら良いよね」という話になり、Viva Engageを活用してデザイン制作に協力してくれる方を募集しました。

中島:すると、デジタルテクノロジー戦略本部に所属する、2024年新卒入社の二人が手を挙げてくれました!かわいらしい素敵なロゴとキャラクターを作ってくださり、二人にはとても感謝しています。

オリジナルキャラクター「やどきゃり」
「マイカリ」オリジナルロゴ

また、新卒1年目の社員でもこうしたプロジェクトに参加してスキルを発揮し、会社や社会に貢献するチャンスがあるということも、マイナビの魅力であることを改めて実感しました。

今後はマイカリを全国の支社で展開できるように

――これから「マイカリ」をどのようにアップデートしていきたいですか?

野地:一番は、対象地域の拡大です。現段階では、オフィス間の輸送費等の兼ね合いもあり、対象地域は首都圏のみです。とはいえ、地方支社の方から「うちではできないの?」と問い合わせをいただくことも多いので、方法を模索しながら対象地域を広げつつ、最終的には全国の支社に使ってもらえるようにしたいと思っています。

馬場:マイカリは、現場社員を起点としてローンチに至った、マイナビ初のDX業務改善・社会貢献ツールです。だからこそ、次のこうした試みが生まれる素地を作るためにも、絶対に成功させる必要があると思っています。
サステナブルな会社や社会の実現には、社員一人ひとりの当事者意識が欠かせません。マイカリが活性化することは、現場社員のサステナブル意識を高めることにつながり、それがボトムアップの新たなアイデアや試みを促すことへとつながります。
こうした循環を生み出し、「市民開発者」的存在を社内にどんどん増やしていくことで、マイナビをもっと社会に貢献できる存在にしていきたいですね。

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