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スポーツに打ち込んだ経験は、絶対に人生の「強み」になる。だからこそ私たちは、アスリートが活躍できる社会を目指して、そのキャリアに寄り添い続けていく。

株式会社マイナビ

先日、フィギュアスケート選手としてソチ五輪・平昌五輪の2大会連続で金メダルを獲得した羽生結弦選手が、プロスケーターに転向することを表明されました。高い技術と美しい演技で人々を魅了してきたトップアスリートの引退会見は、多くのメディアで報道されました。

アスリートにとって引退は、いつかは必ず訪れるものです。一方で引退後のキャリアについて、現役中から考えているアスリートは多くありません。一般的な引退後のイメージといえば、指導者や解説者などへの転向がありますが、叶えられるのは一握り。多くのアスリートが引退後、「スポーツ以外に何ができるのか?何がしたいのか?」を見失う、いわゆる「アイデンティティ・クライシス」が問題となっています。

このような課題を解決するべくアスリートのキャリア形成を支援しているのが、マイナビが運営する『マイナビアスリートキャリア』。体育会学生・現役アスリート・スポーツ経験者に対して、就業のサポートを行ったり、現役中からアスリートの能力開発やキャリア観醸成を目指すプログラムを提供しています。

今回は「スポーツで得た経験は、社会に出ても必ず活きる強みになる」――そう語り、アスリートへの情報発信や啓蒙活動を行う『マイナビアスリートキャリア』の担当者へのインタビューをお届けします。

※本多さんはお顔出しを避けたいということで、手作りのお面で登場いただいております

プロフィール

アスリートキャリア事業室 事業運営部 マーケティング課 主任
本多 志帆(ほんだ・しほ)

中学から大学まで陸上競技を続け、2016年にマイナビ新卒入社。
アルバイト情報事業本部静岡支社で制作業務を担当。原稿作成やクリエイティブ作成を通じて、様々な企業の非正規雇用のサポートに従事。2019年よりアスリートキャリア事業室に配属。CA(キャリアアドバイザー)業務を数年経て、現在はSNSやWebサイト、アプリなどの配信をはじめ、コンテンツの管理分析などを担当。

アスリートキャリア事業室 事業運営部 マーケティング課
小泉賢司 (こいずみ・けんじ)

小学2年生から大学卒業まで15年間サッカーを続ける。大学在籍時は部活ではなく、社会人リーグで競技を続け、選手生活に加えてチーム運営も担当。また、大学ではスポーツ×経営学を専攻。2017年に新卒でマイナビに入社し、ウーマン事業部(現コンテンツメディア事業本部)にて広告営業を担当し、様々な企業の宣伝活動を支援。2020年にアスリートキャリア事業室へ異動。CA業務を担当するかたわら、広告の運用や提携企業との交渉や運用なども担当。現在は前事業部の経験を活かして、宣伝活動全般と提携企業との取り組みの最大化に励む。

競技を引退したら自分にはなにもない。そう考えるアスリートがいる。

小泉:『マイナビアスリートキャリア』は2018年12月にスタートしたアスリート向けキャリア支援サービス。プロ・アマ・学生問わず全てのアスリートのキャリア育成を目的とした講座『アスリートキャリアスクール』や、アスリートと企業のマッチングをする職業紹介サービスも提供しています。

2人がたずさわる『マイナビアスリートキャリア』のWebサイトトップページ

本多:私たちが業務の中で特に力をいれているのが、「スポーツの経験をスポーツだけにとどめるのではなく、社会に出てからも活かせる能力を育むこと」の重要性をお伝えすること。体育会学生やアスリートが就活・転職などのキャリア選択の際、「当事者意識が持てない」「キャリアに関する情報が届いていない」という現状を変えていきたいと思っています。

というのも、現役アスリートは「スポーツ以外のこと」を考えられない。スポーツを最優先に考えがちだからです。いざ、競技に区切りをつけて次のステップのことを考えようとしても、スポーツしか知らないので、「指導者になる」「スポーツ業界で働く」ことしか考えられない。そもそも他の世界を知らないから、選択肢が狭いのです。

例えば、とある強豪大学の体育会学生は競技の結果を第一に求められ、スポーツ優先の生活を送る中、就活と部活のシーズンが被ったりもして、スポーツ以外のことへ興味を広げられないことが多々あります。これはプロ選手として活躍するようになっても同じで、「競技」という目の前に集中すべきことがあるから、それ以外のことに“ふた”をしているような状況です。そして引退した際に就職・転職の難しさに肩を落とす人もいます。

小泉:スポーツで培った経験や能力が社会でどのように役にたつのか、どういう場面なら活かせるのか、そもそも自分がやりたいことが何なのかが、スポーツから離れたとたんにガクッと抜け落ちてしまうんです。

自分たちもスポーツに一心に取り組んできた。だからこそアスリートが引退しても輝ける場所をつくりたい。

本多:『マイナビアスリートキャリア』事業室にいるメンバーの多くがスポーツを経験していて、「アスリートのキャリアを豊かにしたい」という高い志のもとに集まっていると言っても過言ではありません。

小泉:私は大学時代までサッカーを本格的にやっていて、大学ではスポーツ経営・マネジメント関係の専攻でした。過去のチームメイトには自分よりレベルの高いプレイヤーが何人もいて、自分は競技で生計を立てるのではなく、スポーツビジネスやスポーツマネジメントなどの裏方の仕事ができたらな、と漠然と考えていました。色々縁があって、大学卒業後はマイナビに就職しメディア営業の仕事をしていましたが、その気持ちはずっと頭の片隅にあったと思います。

小泉:同級生やチームメイトの5人がJリーガーになったのですが、そのうち3人が25歳までに引退しているんです。そのうち1人は海外でプロデビューする実力を持つほどだったんですが、帰国してJリーグ選手になってからは1年ほどで契約満了になっていて。同級生の自分から見てもすごく上手くてあこがれの存在だった選手でも、プロの壁は高かった。しかも、プロ引退後にどんな仕事ができるかというと、「サッカーのコーチしかない」って言うんです。そこは待遇はあまり良くないと別の方から聞いたことのあるチームでした。

あんなにサッカーを頑張っていて、センスもあって、あこがれだった同級生の現在に衝撃を受けました。ポテンシャルはあるのに社会人経験がないというだけで、引退後の進路がとても狭まっているのはどうなんだろう。このままだと、子供たちがサッカーを続けることに夢はないんじゃないかと思うようになりました。

その話を聞いたころ、私はマイナビでWebメディアの広告営業に携わっていました。自分に出来ることがないかと考えていた時に、ちょうどアスリートキャリア事業室の社内公募(※)を見つけて。

同級生の元サッカー選手の件もあって志はかなり高かったです。アスリートにとって「プロ」がゴールではない。終わりではない。アスリートが自身のキャリアについて考えられる環境をつくりたいと思ったし、それをアスリートに提示できる存在になりたいと思って異動を希望して今に至ります。

(※)マイナビには社内公募制度があります。新たな人材を必要とする部署が社内求人を公開し、希望者による応募、募集事業部門による書類選考・面談を通じて異動が決定します。

本多:私もスポーツ系の大学に入りました。在学中は陸上競技に身を投じましたが、大きな挫折経験をして、チームメンバーに競技成績で追いつけないことに気付いてしまったんです。その気付きのおかげもあって視野が広がり、大学を卒業したあとの将来をちゃんと考えるようになりました。「じゃあ、陸上をもうちょっと続けたとして、そのあと私どうしよう?」みたいな。加えて、大学のゼミでアスリートのセカンドキャリアに関する卒論を書いたのですが、当時からアスリートのキャリアに対する課題観は感じていました。

こうした経験もあって、私自身は就活に早めに取り組んだのですが、チームメンバーの中には競技を優先して、大学4年生の6~9月になっても就職活動が全然できておらず、すごく焦りながら相談してくる友人もいました。履歴書を持ちながら「一緒に履歴書書いて!明日面接なんだけどどうやって志望動機かけばいい?」って聞いてくるんです。みんな目の前の競技に一生懸命で、就活なんてそっちのけなんですよね。

もともとスポーツビジネスに関わる仕事に就きたかったんですけど、スポーツチームへの就職は採用枠も条件も厳しく、「だったらまずはスポーツの外で自分を試してみよう」と思い、マイナビに入りました。そうしたらアスリートキャリア事業室ができた。私の大学時代のチームメイトのように、同じ悩みを持っている子が多いと思ったんです。私も小泉と同様、会社の公募制度を利用してアスリートキャリア事業室に異動しました。

今も「アスリートのキャリアをより良いものにしたい」という思いで業務に携わっています。競技生活では、その時その場所でしか得ることのできない貴重な経験とたくさん出会うことができます。その経験から得る能力は確かにあるはずです。その能力を世の中で発揮できる、価値として周りに認められるような社会になればと思っています。

アスリートにはたくさんの強みがある。だから活躍できるフィールドは必ずある。

本多:これまで様々なアスリートと出会ってきた経験からも、彼ら・彼女らのポテンシャルはすごくあると思っていて、その人にしかない経験や強みがちゃんとあるんです。だけど世の中で活かしきれない、発揮できないことにもどかしさを感じるんです。

小泉:アスリートの長所は、決断する能力が優れているのと、「やらなきゃ」となったときの動きの速さだと思います。「ゴールに達するためのデザイン」が得意というんでしょうか。プロセスを考えて要素分解して、発見した課題に対して上手くいくまで着々と実行ができる。そういったセンスが競技生活の中で磨かれているんです。
例えば陸上部でいうと「足が速くなるにはどうすればいいか?」を考えるときに、分解して物事を考えます。腕の使い方、ハムストリングスの使い方、股関節の使い方など、ひとつずつ自分の動きを細かく見直して課題を見つける。勝つためにどこに注目すればいいか着眼点を明確にし、課題を見つけたら解決に向けて努力する。

本多:自分がこうありたいという想いを言語化できたら、達成する能力は本当にすごい。まじめで素直な人が多くて、自分が納得する目標ができればあきらめずにやる。だからこそ、「目の前の競技に集中するべきで、次のキャリアはそのあと」というような考え方を変えていきたいですね。競技もしっかりやって、あわせて将来どのようなキャリアを築きたいのか視野を広げてしっかり考えてほしいと思っています。

小泉:『マイナビアスリートキャリア』へ相談に来るアスリートへ一番最初に話すことは、「自分の強みは何か」「どのようなキャリアを築きたいか」ということです。自分の経験と培ってきた能力を理解して、どのように社会で発揮していくかを考えてもらい、そのうえで様々な選択肢をもってもらうことを大切にしています。力を活かして活躍できるフィールドが、ビジネスの場にもたくさんあります。実際に就職したアスリートが仕事で活躍している様子などをお聞きしますし、そのお手伝いができたときはすごく嬉しいです。アスリートが新しい場所でも活躍できることを多くの人に知ってほしいですね。

本多:体育会だから「挨拶が得意!」「元気!」というステレオタイプなイメージではなくて、ひとりひとり経験は違う。だからこそ、その方の経験をしっかりヒアリングしたうえで、ご自分のキャリアを考えるお手伝いをしたい。スポーツ経験をチカラに社会でも活躍できる人をひとりでも増やしていきたいと思います。

スポーツに一生懸命取り組みながら、将来をよりよいものにするために

本多:今後、現役中から将来について考えることが当たり前になるといいなと思っています。ほとんどの体育会学生やアスリートは、いつか引退をして、引退後の人生を歩みます。引退後の人生の方が長いはずなのに、現役中は「今は競技だけを考えなきゃ」と思いがちで、不安な気持ちに蓋をすることもあります。競技に集中するためにも、彼らの抱えている将来への漠然とした不安を解消しながら、現役中から人間力を高めることが大切です。現役でも引退後も活躍できるアスリートが増えるといいなと思っています。

小泉:私は「スポーツ経験」がもっとポジティブであるようにしていきたいです。体育会の学生やアスリートが引退した時に「スポーツで培ったこんな能力が強みです」と胸を張れること、それが社会から評価されるようにしたいです。そういった部分が評価されることで、どの競技でもデュアルキャリアを希望するアスリートたちが評価されるようになり、トップを目指すアスリートの人口が増えることで様々な競技力向上にも貢献していきたいです。


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