"出向"という選択は間違いではなかった。マイナビ社員と市役所職員の2つの顔を持つ新しい生活。自治体と企業の共通点とは
育児・スポーツ・音楽・ダンス・推し活など……。
働き方の多様化が進むいま、仕事と別の活動を両立して、自分のライフスタイルを確立している人も多いと思います。
連載企画『わたしの「#もうひとつのかお」』では、マイナビの仕事以外の「かお」を持つマイナビ社員に、その活動にかける想いや、両立法について聞いていきます。
読者の皆さんにとって、ご自身のワークスタイルを考える“ヒント”になれば嬉しいです。
第10回は、『マイナビ』の社員でありながら、新潟県燕市に出向し市役所職員としても活躍する、渡辺 沙織 さんにインタビューしました。
地域の活性化という大きな目標に向かって、一人の熱意ある社員/職員がどのように日々を過ごし、挑戦しているのでしょうか。
出向のきっかけは突然に訪れる
燕市は、新潟県のほぼ中央に位置する都市で、金属研磨技術は世界一を誇るなど、多くの企業が集まる日本有数の “ものづくりのまち”です。
しかし近年では、人口減少が進み、市の職員採用において、応募者数の減少や専門職人材の不足などの課題がありました。
これまでマイナビが培ってきた採用ノウハウや知見を活かし、燕市の採用力向上に向けた支援を行うために、マイナビから社員を出向させるという初の取り組みに私は選ばれました。
生まれは北海道、大学生の時は山形、就職後は青森・福島と、地方で生活をする中で、地方の人材採用が年々難しくなっている状況を見ていて、何かできないかと考えながら営業活動をしていました。
しかし、まさか自分が地方自治体に出向する、なんてことは想像もしてなかったです。
ある時急に人事からお話をもらい「なんで私が選ばれたんだろう……」ととても驚きました。それと同時に、「楽しそう!やってみたい!」と未体験の世界にわくわくしたのを覚えています。
今までも地方で生活をした経験がありますし、幸い新潟県内には知人もいるので、新しい土地での生活には抵抗がありませんでした。そして過去の新卒採用に携わった経験も生かせそう……!と、あまり迷いなく、すぐにお話をお受けすることに決めました。
わくわくから始まった気持ちでしたが、出向が近づくにつれ緊張感が出てきたのを覚えてます。
マイナビとしての初めての取り組みであり、自分の成果がマイナビの実績になるプレッシャー、社員や同期がいない環境……。
自分の知識や経験で、本当に燕市に貢献できるのだろうかと悩みながら、出向までのカウントダウンを迎えていました。
私の「今までの経験は間違いではなかった」ということ
燕市での日々はあっという間に過ぎています。
そんな日々で感じたことは、「今までの自分の経験は間違いではなかった」ということでした。
以前は新卒採用の支援をしていましたが、地方の会社では採用担当が新卒採用だけではなく、総務や中途採用など様々な業務を兼任している方が多いです。その方々から業務外のご相談を受けることも多く、他部署に共有し協力を仰いだり、時にはアドバイスをしたり等、地方で営業を経験したからこそ身に着けられたスキルがあると思っています。
私は燕市の総務課に配属になり、現在の業務は合同企業説明会でスピーカーをしたり、市役所職員採用の面接官研修を行ったり、求人広報の原稿やサイト編集を手がけたり、障がい者雇用の促進をするなど、多岐にわたります。新卒採用以外の業務もありますが、今までの経験から近いパターンを見つけて行動にうつすことができています。
また、そのおかげで「マイナビの渡辺に聞けば、何かヒントをくれる」というポジティブな印象を持っていただけている職員の方が多く、課長をしていた経験からマネジメントについてアドバイスをしたり等、人材以外の相談をいただくことも多いです。
今までの経験があったからこそ、私が選ばれたんだとようやく納得できました。マイナビでの仕事に感謝です(笑)
ゆったりと流れる時間、燕市での日常
都会の喧騒を離れ、燕市での生活はまるで別世界です。車の中で好きな音楽をかけて通勤をしたり、家は東京の時の2倍の大きさで、広々とした空間が心地よいです。
市が運営する移住者コミュニティでの交流が、私の休日の新しい過ごし方になりました。パン教室や地元の方が運営するカフェでの交流会に参加し、新しい友達を作り、地域に根ざした暮らしを学ぶのが最近のブームです。
これまで縁のなかった方々との出会いは、私の世界を広げてくれています。そして、お祭りが多いのも地方ならでは。地域の文化に触れ、一体感を味わうことができるのも魅力です。
新しい地で見つけた、マイナビが目指す姿
出向してみて、燕市役所職員だけでなく市民全員が、地域が良い方向に向かうように積極的に行動している、ということを実感しました。
コロナ禍の初年度には「『ふるさと燕』大学生等応援事業」という、県外にいる燕市出身者への物資支援を行う暖かい取り組みをしたり、移住者コミュニティ等もあり、市民が一丸となって燕市のために行動しているのを感じます。
マイナビもパーパス「一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。」
を掲げ、社員が一丸となれるように進んでいますが、同じ目的を持って行動するというマイナビが目指す姿を燕市役所で見ることができたなと思いました。
これから2年間でできることを、種をまき・育てていき燕市に貢献したいと思っています。また、学んだことをマイナビが目指す方向へ役立てられるようにアウトプットできるようにしたいですね。