他人の事を気にしすぎる自分にもやもや。考えを伝えても世界は終わらないから大丈夫だよ。<木曜日の相談室 vol.1>
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他人の事を気にしすぎる自分にもやもや。考えを伝えても世界は終わらないから大丈夫だよ。<木曜日の相談室 vol.1>

目まぐるしく変化する毎日、慌ただしく駆け抜けた今週もあと少し。
そんな木曜日の1日に、ほんの少しだけ気持ちが軽くなれるお部屋、「木曜日の相談室」。

記念すべき第1回目のゲストは、「雑談のプロ」桜林直子さん(通称:サクちゃん)。
「ちょっとだけ聞いてほしい私のモヤモヤ」をテーマに、サクちゃんとのひとつめの雑談がはじまります。

はじめに

サク:こんにちは!マイナビさんの「木曜日の相談室」に応募してくださってありがとうございます。

エト:はい、よろしくおねがいします。

サク:応募の際にいただいたテーマをもとに雑談をする企画ですので、早速エトさんのテーマを読んでみますね。

テーマ
一言でいうと、他人のことを気にしすぎる自分にもやもやを感じます。
最初に「私はどう思っている?」と考えることができたらもっと自分を大切することもできるのに、つい「相手はどう思っている?」という考えが先にきてしまいます。自分の気持ちを理解するのに時間がかかったり、よくわからなかったりして少し焦ります。


サク:なるほど。

エト:他人がどう思うかを最初に考えるクセがついてしまっているんです。自分の欲とか感情に最初にアクセスしたらいいのに、反射的に逆になってしまう。あとから考えたらわかるんだけど、クセだからなかなか変えられないんですよね。

サク:「わたしはそういう人間だ」って思わずに、「これはクセだ」って気づいてるのは、すごいですよね。

エト:カウンセリングを受けてちょっとずつわかってきた感じですね。でも、人に言われて頭で理解するのと、ほんとうに実感として自分の心でわかるのはまた別なんですよね。実感するのには時間がかかります……。


自分を守るために会話の停止ボタンがほしい

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サク:まず、「他人の顔色をうかがってしまう」というのは、子どもの頃の環境から習慣として身についちゃうのはね、しょうがないと思うのよ。しょうがないっていうのは、その能力がないと生きられなかった人がいるってことはよくわかるので。だから「じゃあ気にしなきゃいいじゃん」という解決法ではなくて、「気にしちゃう」を前提に話そうね。

エト:はい。

サク:「この人こう思ってるんだろうな」とか「こう言ってるけど本当はちがうんだろうな」とか考えてしまうのもわかります。それってほんとはまだ起きてない想像だよね、妄想だよねっていうのはわかってはいるんだけど、イヤな予感のときってだいたい当たるじゃないですか。それで「やっぱり!」って確信を得ちゃうんですよね。

エト:そうそう、イヤな予感は当たる(笑)

サク:そういうふうに、先に想像してしまうのが嫌だという感じですか?

エト:理想を言うと、会話中に「停止ボタン」がほしいなって思うんです。周りをフリーズさせて自分が考える時間がほしいって。

サク:へえ、時間さえあればって思うのか。それは、あとから考えたら「こうしたらよかった」ってわかるってことかな。

エト:そうですね。会話の中で自分の気持ちを言うタイミングを逃してるって思うんですよね。

サク:それって、関係性によるの?近い人だとできたりする?

エト:はい。例外が彼氏で、彼氏にはなんでもすぐ言えます。これを仕事場でもできればなって。

サク:そっか、言えるパターンも知ってるのはいいね。何がちがうと思う?どうして自分の恋人にはできるんだと思う?

エト:うーん、信用してるからですかね。他の人には恥ずかしいって思うんですよね。恐怖というか、嫌われたくないって思っちゃう。反射的に自分を守りたいって。

サク:すごいね、そこまでよくわかってるんだね。自分の気持ちを言っても大丈夫だっていう安心感とか信頼があれば言えるんだね。逆にいうと、それがない場合は、言えないんだね。

ガマンのポイントは貯めても返ってこない

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サク:そのときは言えなくても、あとから、寝る前とかに「あれいやだったなー」「こう言えばよかったなー」って気づけるのはいいことだよね。イヤかどうかもわからないくらいガマンしちゃってるってこともあるからさ。自分ではガマンしてる自覚もなく。

エト:そうですね。子どものころ、静かで何もしなくて、文句も言わず、感情も悩みも口にしないって時期がすごい長かったので、それと比べたらできてるなって思いますね。

サク:へえ、どうやってできるようになったの?

エト:関わる人が変わったのもあるし、これで損してるなーって思うことが多くなってきたからですかね。

サク:わっかる!いいことないんだよねー、ほんとに。

エト:なんか、「わたしはこうしたい」ってちゃんと言える人を見てると、いいなーって羨ましいですよね。それに、結構その人たちの思い通りになってるじゃん、って見えるんですよね。もちろん全部成功するわけではないけど、わたしもああしたいなって。

サク:わかるなー。わたしもそうだったよ。子どもの頃は、思ったことを正直に言える人は、自分とは人種がちがうっていうか、すごく遠い存在だったんだよね。自分にはできないことをできる人がいるんだ、いいよなーできる人はって思ってた。でも、大人になって、もしかして言ったもん勝ちなのかな?ちょっとやってみよっかなって思うようになった。言わずにガマンしてるだけじゃ割りに合わないのでは?っていう感じがしたんだよ。

エト:そうそう、わたしも頑張ってるから言ってもいいじゃんって。

サク:うん。でもその頑張り方が「ガマン」だと、何も返ってこないんだよね。自分の中では「頑張り」なんだけど、ガマンすることを頑張ってもポイント返ってこないんだなって。でも「こうしたい」ってポンポン言ってる人は、わりとすぐ返ってきてる。わーこれは同じ頑張るにしても割が合わないなって思った。

エト:ほんとそうです。自分の感情を外にだす、言語化するっていうプロセスだけでも得してるなって思います。他の人に言えて、知らせるっていうのは力があると思いますね。

サク:うん、そう思うよ。できる人とできない人がいるんじゃなくて、自分はしちゃダメだって許してないだけだったんだよね。


自分の考えを言ってみても、世界は終わらない

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サク:言えたほうが得だなって気づいて、何からはじめた??

エト:ほしい時にほしいって言ってみるようにしました。たとえば「お菓子いる?」って聞かれたときに、他の人を優先したほうがいいかなって思っても先に手をあげてみるとか、そういう小さいことからはじめたと思います。

サク:すばらしすぎるね。普段の自分だったらこうするけど……っていうのを一旦経由して、でも今はちがう手を取りますっていう段取りね。

自然にやったら「他の人先にどうぞ」って言っちゃうけど、「……でも今回はそうしないんです、じゃあどうするんだっけ?」って立ち止まって考えるには、たしかにちょっと時間が必要だよね。「まてよ、正直な人だったらどうするんだっけ?」って自分に一回問いただして「食べたいから食べたいって言います」って言う。自然にできるひとはそこがゼロ秒でできるかもしれないけど、5秒必要だったりするじゃん。

そういうもんだと思うよ。やっぱり時間が必要だし、一旦悪いクセを通りそうになって、いやこのやり方はちがうんだったと戻ってきて、羨ましい人の真似をしてみるっていうのを、何度もくり返すしかないんだと思ってる。

エト:真似をするってのはいいですね。

サク:さっき「何からはじめた?」って聞いたのは、わたしの場合は「正直な人はどうしてるのかな」って観察からはじめたんだよね。それまで自分とは関係ないものとして見てたものをちょっと関係あるものとして見てみるっていうか。こういうときそうするんだ、こう言えばいいんだ、って技を盗むように観察してたな。

正直に自分の思っていることがちゃんと言えて、その通りになってるのって、魔法みたいだよね、わたしたちから見ると。そういう魔法使いみたいな人を自分の中に内在させて、あの人ならどうするかな、どう言うかなっていうのを一回想像して真似してみるっていうのをやってたな。

エト:ああ、それはわたしもやってるかもしれない。物事をぱっきり言える友人がいて、彼女のようにやってみようって真似してみたことがありますね。

サク:はじめは真似で、本来の自分から出てきた行動じゃないんだけど、そうすることでいいことがあれば続けられるし、それが習慣になるまでやるのがいいと思うよ。

エト:実際、いいことがありました。考えすぎて悶々としてたけど、言ってみたら案外平気だったってことはよくありますね。自分が思うほど相手にとっては大したことなかったってわかると、ホッとします。言っても大丈夫だし、世界は終わらないんだなって思えるようになりました。

サク:うん、言ってくれてありがとうとさえ思ってるかもね。

「ああ、言っても世界終わんなかったわ」っていう体験が何個か重なると、「なんだ言えばよかったんだ」って思えるよね。もちろん誰でも言えばいいってもんじゃないし、相手によるっていうのも失敗しながら学ぶんだけどね。でも、失敗しても言ってみたほうが「この人とは考えがちがったな」ってわかるだけで、やっぱり世界は終わらないっていうか。それはやってみてわかることだよね。

エト:それまであまりに自分の考えを言わなかったので、誰かに言ってみたときにリアクションが返ってくるだけでも新鮮でした。自分の中だけで完結していたことが、外に出すことによって続きがあるっていう可能性を知りました。その可能性は、出してみないとゼロのままなんだなって。

サク:その発見はすばらしすぎる。


気をつかっても相手のためにならない

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サク:出してみた方がいいことがあるっていうのがわかって、次は出し方、伝え方だよね。

エト:伝え方、むずかしいですね。

サク:さっきも言ったように、気をつかっちゃうのはしょうがないと思うんだけど、ただ、それをそのまま相手に見せるのはあまりいい手ではないと思うんだよね。気をつかうと、その倍相手にも気をつかわせてしまうから。

たとえば、何かに誘われるときに「嫌だったら断ってくださいね」「わたしなんかにお時間いただくのは申し訳ないです」とか言われてしまうと、ものすごい気をつかってくれているけど、信用はされてないなってちょっと寂しい気持ちになるのよね。イエスでもノーでもどんな答えが出てきても大丈夫ですよって相手に返事を委ねるのが、信用するってことだと思うから。

断られたときに傷つかないようにいろんな予防線を張るのは、自分を守るために必要なのもわかるけど、同時に信用してないのも伝わっちゃうんだよね、残念ながら。

エト:ああ、わたしもそうだったかもしれないです。相手のことを気にしすぎて、「断られる=悪いこと」みたいに、いい結果と悪い結果って自分で勝手に価値をつけて、悪い結果だったら自分のせいだって思ってました。でも、わたしと関係なく起きていることはたくさんあるから、別に自分のせいじゃないよって思えるようになってきたので、やめるようにしました。

サク:そうだよね、全部自分に結びつけて因果関係を無理やりつけないのは大事だよね。相手がどう思うかは相手のものだから、信用して「ただ出す」っていうのがいいと思う。

自分の感情をいちばん大事にするってことと、それをそのまま相手にぶつけるっていうのは別だからね。ほんとむずかしいけど。感情を大事にしながら、相手に聞いてもらうためには、出し方に工夫が必要なんだよね。感情と伝え方はセットだけど、別。

エト:自分の感情を知るのと出し方は別、と分けるっていう考え方は、かなりよさそうですね。


時間は止められないけど、正直であるために猶予をつくる

サク:さっき、「あとから自分の感情がわかるから時間を一時停止したい」って言ってたけど、わたしは「さっきはこう言ったんだけど、よく考えたらこうだわ」とか、「あのとき聞けなかったけど知りたい」とか、後から言うことがよくあるな。「後から言うな」って怒られることもあるけど(笑)。でも、そのときはわからないからしょうがないんだよね。

エト:それでもいいんですよね。そういうテンポでわたしの思考は展開してるから、付き合ってくれって。

サク:そうだよね。「でた〜あとから言うヤツ〜」って思われてるかもしれないけど、時差はあっても正直だとは思うんだよね。自分の考えを抑えて、まあいいやってガマンして言わないほうが不誠実だと思うし。

あとは、「ちゃんと考えたいから、1日時間もらってもいいですか」「ちょっとわたし時間かかるんですよ、すみません」って言ってみるのもいいよね。時間は止められないけど、お返事までの猶予を自分でつくることはできる気がする。

それをされたときに、いやな気持ちにはならないと思うんだよね。意見がコロコロ変わるのは印象が悪いけど、時間がかかるとしても、その間ずっと考えてくれたんだなっていうのは、適当に答えるよりずっと誠実だよ。

エト:そうですね、いやに感じないですね。

サク:むしろ、そんなにちゃんと考えてくれて、正直に言ってくれるのってうれしいと思うな。

エト:そっか。正直さに関してはまだ緊張してしまうんだけど、「正直でいていい」と許すっていうのは大事ですね。

サク:自分に正直さを許すの難しいよね。わたしの場合、「あの人はすてきだな」と思う人を観察してみたら、どこに魅力を感じるかというと「正直である」ってことだったんだよね。だから、そうしたほうがいいって信じることにしたんだよ。実際に他人が正直なほうがうれしいし、自分も正直でいたほうが相手のためだって思って、できるようになったかも。

エト:わたしはまだちょっと怖がってしまってできないから、すこしずつ変えていけたらいいな。

サク:そうね、本当はどう思ってるかを上手に出せるようになったらいいよね。湧いてくるものを出すために、固まってる部分を柔らかくストレッチする感じ。変わるっていっても性格まで変わらなくても大丈夫だよ。出てきたものをどう出すかは技術だから、それはどうにでもなる。

エト:確かにその通りですよね。

サク:あとは、一度出したものが、よく考えたらちがったとか、変わるってことがあっても別にいいって許していきたいよね。「こうしたい」っていう感情や欲も、100%純度の高いものしか出てきちゃダメっていうのは厳しいもんね。

エト:そうですね。あと、過去に自分の言ったことに捉われ過ぎないっていうのも。

サク:うんうん、「言ったからやんなきゃ」とかね。そんなに人は自分のこと見てないよね。

エト:そうなんですよ、人から見たらほとんどのことが大したことない。


人のせいにして、時間をかけてやってみてほしい

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サク:気にしちゃうっていうのは残念ながら変わらないから、気にしちゃうんだけど、「で、どうすんだっけ?」とどんな対応をするか考える努力や、試しに正直になってみる勇気に力を使いたいよね。

「気にしすぎるとあんまりいいことがない」っていう損得で見て、小狡い動機でもいいよね。いいことがある方をやってみるうちに、気がついたら新しいクセになっていくっていう順番でいいと思う。新しいクセがつくのに2年くらいかかると思っているので、焦らずゆっくり時間をかけてやってみてほしいな。

なんでも「自分のせい」って思わずに、たとえば、今日の話を「桜林が言ってたからやってみるか」ってわたしのせいにして、実験としてやってみるのもいいと思う。

エト:人のせいにするのいいですね、ほんとうに全部自分のせいじゃなくて、ただ起こることもあるし、そう考えるの大事ですね。


サク:ひとつのテーマについて一緒に話せてよかったです。おもしろかったね。

エト:はい、すごくおもしろかったし、スッキリしました。ありがとうございました!

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