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プロ野球・由規選手が語る、自分へのプレッシャーや責任を目標に変える「物事を前向きに考える方法」<木曜日の相談室 vol.16>

目まぐるしく変化する毎日、慌ただしく駆け抜けた今週もあと少し。そんな木曜日の1日に、ほんの少しだけ気持ちが軽くなれるお部屋、「木曜日の相談室」

第8回目のゲストは、前回に引き続きプロ野球選手の由規(よしのり)さん。「いま、わたしが相談したいこと」をテーマに相談を募集し、由規選手に話をお聞きしました。

由規選手 プロフィール
宮城県仙台市出身のプロ野球選手。過去には東京ヤクルトスワローズや東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍。2021年に埼玉武蔵ヒートベアーズに入団し開幕投手を務め、シーズンを通してチームの勝利に貢献した。今年からは選手だけではなく投手コーチも務め、チーム地区優勝2連覇に力を注ぐ。

相談②「長年住んでいる街からの引っ越しが不安です」

ぱんじさん(40代 女性)
20年近く住み慣れた街を引っ越して遠く離れた場所での生活をする予定です。引っ越しするにあたって…長く住んでいる分思い出や愛着が深く引っ越すことを考えただけで寂しくなる。新しい街に全く馴染みがない分不安でいっぱいになる。…なかなか気持ちの切り替えが付かずモヤモヤしています。
うまく気持ちを切り替えられる方法、前向きに考えられる方法など何かアドバイスがあれば教えてください。

まずは引っ越し先の魅力を探してみよう!

僕も、所属するチームが変わるたびに引っ越しをするので、似たような悩みを持ったことがあります。

ただ、どこに行ってもその土地の良さはあります。悪いところばかりを探してしまうと、前の家のことがますます忘れられなくなってしまうので、まずは引っ越し先の魅力を探してみてはどうでしょう?

僕はカフェが大好きなので、家探しも近所に雰囲気のいいカフェがあるかどうかを重視します。引っ越したあとで「あっ、他にもこんな素敵なカフェがあったのか」と気付くこともたくさんありますし、「もっと他にもいいお店があるかもしれない」と考えると、どんどんその土地に対して愛着が沸いてきます

引っ越すことで、これまでにないメリットも必ず得られる

約18年間住んでいた地元・仙台を離れ、初めて上京したときはしばらく東京に慣れませんでした。ちょっとした公園もないし、なかなか息抜きもできない。電車の乗り方も全然わからない……「路線、何個あるの!?」みたいな(笑)。しょっちゅう逆方面に向かう電車に乗っていましたね。

でも、今となっては東京のほうが暮らしやすいと感じています。いろんな人と出会って行動範囲も広がり、電車の乗り方もわかりました。テレビ番組を参考に新しいカフェを開拓したり、ドラマの撮影現場となった場所に出向いて写真を撮ったり……いろんな楽しみを覚えました

新たな楽しみを見つけていくうちに、気付けば仙台と東京を比べることもなくなりました。今は埼玉に住んでいますが、最近は生活圏で美味しいラーメン屋を探したり、自然が豊かなのでキャンプにもハマっています。東京のような都会に住んでいたら、キャンプを趣味にすることもなかったかもしれません。

東京を離れてからは犬も飼い始めました。東京はペット可のマンションが少ないので、そのままいたら愛犬とも出会えていなかったはずです。ぱんじさんがどんな場所に引っ越されるのかはわかりませんが、環境を変えることで、必ずメリットもあると思いますよ。

自分へのプレッシャーが責任や目標になる

「うまく気持ちを切り替えられる方法」については、僕はとにかく外に出たり、プライベートでは野球のことを考えないよう意識しています。YouTubeも好きですが、野球関連の動画は一切見ません。キャンプ中もまったく野球のことは考えず、料理や焚き火を純粋に楽しんでいます。思いっきり息抜きすることで、野球にもいい影響が出ると思いますので

「前向きに考えられる方法」については、個人的には「思っていることを声に出す」ということを心掛けています。不安なことを自分の胸のうちに秘めておくと、どんどん不安なことばかりを考えてしまいますから。逆に、ポジティブな思考を声に出すことで、自分の言葉に責任を持てるようになれますし、少しでも理想に近づこうと頑張ることもできます

以前、ある歌手の方とお話する機会があったのですが、そのときに「歌手はマイクを通して自分の意思を伝えるのが仕事。マイクを通して語ったことが自分へのプレッシャーになって、責任や目標が生まれる。そしてひとつずつ責任を果たし、目標を実現していくことで、自分の発言に自信が持てるようになった」と言っていました。

当時はちょうど僕が怪我で試合に出られない状態で、気持ちも落ち込み、ネガティブなことばかり言っていたので、その言葉はすごく響きましたね。それ以来、弱気なことを言うのが恥ずかしくなりましたし、今ではハッキリと目標を公言し、実現していくのが一番カッコいいと思っています。

ぜひ、ぱんじさんもポジティブな言葉を声に出して、今回の引っ越しを前向きに考えてみてはいかがでしょうか?

相談③「親友と呼べる友達がおらず、このままでいいのか不安です」

とくめいきぼうさん(女性)
私には友達がいるのはいるのですが特定の友達がおらず、親友と呼べる友達もいません。周りの人達の親友の話などがとてもうらやましいし親友のいない私はこのままで良いのかなぁと不安になってしまいます。そこで由規さんの意見をお聞かせ下さい、特定の友達(親友)は作るべきだと思いますか?それとも親友とまでは行かなくても気の合う友達が居ればそれで良いと思いますか?

あ!前から聞きたかったんですけど、由規さんとてもお肌がツヤツヤのスベスベで綺麗ですね!何か特別なスキンケアとかされているんですか?

低脂肪、高タンパクの食事を意識し、スキンケアには無頓着

肌、ツヤツヤですかね? ありがとうございます(笑)。でも恥ずかしながら、「そろそろちょっとケアしないといけないな」と思うくらい何もしていないんです……(苦笑)。

ただ、僕らは紫外線に当たる時間が長いので、夏場はしっかり日焼け止めを塗っています。それはスキンケアというより、紫外線対策をすることで体力の無駄な消耗を抑えられるからなんですけどね。

それと、強いて言えば最近は脂っこいものは摂らなくなりました。チートデイ以外は低脂肪、高タンパクの食事を意識し、代謝を上げるよう心掛けていますね。基本的に太りやすい体質なので、年を重ねるにつれて有酸素運動も増やしています

でも、スキンケアは本当に何もしていないんですよね。さすがに乾燥する冬は化粧水くらい塗りますが、それも別にこまめに意識しているわけではありません。ファンの方からいただいた顔パックを使ったりはしますが、自分で積極的にケアするまでは至らず……。ぜひ、いいスキンケアの方法があれば教えてください(笑)

気の合う友達がいれば十分。無理に頑張る必要はなし

「親友がいなくて不安」ということですが、無理しなくていいと思いますよ。友達は作ろうと思ってできるものでもないと思いますし、むしろ「友達を作らなきゃ!」と意気込むことで、相手に引かれちゃう可能性もありますし、無理をすることで自分の素が出せなくなって、空回りしてしまう危険性もあります。

僕もあまり友達が多いほうではありません。僕に親友がいるかと言えば、“定義”によると思います。何でも言える友達はいますが、彼はどう思っているかわからないので、“親友に近い”という表現に留めておきたいと思います(笑)。小さい頃から一緒に野球をやっていた人間ですが、お互いに「俺たち親友だよね」と確認したこともないので。

「親友=昔からの仲間」みたいに思われがちですが、大人になってから出会うことも往々にしてあると思います。中学時代は全然喋ってなかったのに、大人になってから意気投合して仲良くなった人もいます。そう考えると、これから親友になる人がすでに身の周りにいる可能性もなくはないですよね。

いずれにしても、気の合う友達がいればそれで十分なんじゃないでしょうか。無理に親友を作ろうとする必要はありません。今はまだ親友がいなくても、気の合う友達の輪が広がっていくことで、いつか親友に出会えるかもしれませんし。あまり無理せず、気楽に考えましょう!

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