育児・スポーツ・音楽・ダンス・推し活など……。
働き方の多様化が進むいま、仕事と別の活動を両立して、自分のライフスタイルを確立している人も多いと思います。

連載企画『わたしの「#もうひとつのかお」』では、仕事以外の「かお」を持つマイナビ社員に、その活動にかける想いや、両立法について聞いていきます。

読者の皆さんにとって、ご自身のワークスタイルを考える“ヒント”になれば嬉しいです。

第5回は、マイナビの営業として活躍しながら、サッカー選手としても活躍する、髙橋滉也さんにインタビューしました。

「やるからには中途半端にしたくない」と、仕事もサッカーも全力で打ち込む髙橋さん。1週間のスケジュールを聞くだけでも両立の大変さが伝わってきます……。髙橋さんが目指していることや、その原動力になっていることとは？

プロサッカー選手を目指していた21年間。ラストチャンス目前で全治3か月のケガ

小さいころから父の影響でサッカーが好きで、物心ついた時からボールを蹴っていました。

本格的に競技として始めたのは小学校２年生の時だったと思います。地元のスポーツチームに入団し、中学生・高校生になってもクラブチームに入団してサッカーを続けていました。

大学に進学するときも、プロサッカー選手への近道を探して、サッカーの強い学校を探しました。でもスポーツだけの大学生活にはしたくなくて、教員免許が取れ、勉強もしっかり打ち込めそうな学校を選びました。

大学では、陸上や水泳など競技は違えど、同級生も自分と同じようにスポーツに打ち込んでいる人ばかり。本気でプロを目指すという同じ志を持ったメンバーに囲まれて毎日刺激的でした。

サッカーの場合大体プロ選手になれる人は、大学3年生のうちにクラブから声がかかることが多いのですが、僕は声がかからないまま大学4年生を迎えました。

でもプロ選手になる道しか考えていなかったので、ラストチャンスである4年春の試合まで諦めずに練習を続けていました。

ですが大学最後のリーグ戦開幕の1週間前に、練習で足の小指を骨折してしまったんです。手術が必要で全治3か月。試合出場はできずプロ選手への道は難しくなりました。

治療を終えた大学4年の夏頃、嬉しいことにとある社会人チームから、練習参加のお誘いをいただきました。プレーを見ていただきチームの選手候補に入れたんですが、結果は12月まで保留。

結果を信じて待つことも考えましたが、もし加入できなかったときはどこかの会社に就職しようと決め、4年生の9月ごろから就活を始めました。

マイナビの営業とサッカー選手、二足のわらじを履くことに

「聞いたことのある企業だな」と思ってマイナビを受けてみたんですが、社員の方の印象もよくて、とんとん拍子に選考に進み内定をもらいました。保留となっていた社会人チームには結局加入できず、もうサッカーは諦めて普通に社会人としてやっていこうと決め、マイナビへの入社の意思を固めました。

だけどやっぱり10年以上やってきたサッカーから離れると恋しくなってしまって……。（笑）

マイナビへの入社を目前にした1月、クリアソン新宿の練習に参加させていただき、加入のお誘いを頂きました。
クリアソン新宿には僕と同じように、社会人をしながらサッカーをしていて、仕事を終えて練習に来たり、練習後にまた仕事に戻ったりする姿を見ていると「かっこいいなぁ！」と思ったんですよね。

仕事もサッカーも全力でやる姿はきっと誰かに刺激を与えられる、と思って加入を決意しました。
こうして入社前から仕事とサッカーの両立が決まっていたのですが、全く不安はなくて、ワクワクした気持ちでいっぱいでした。

常にスケジュールはパンパン。でも“両方やる”と決めたのは自分

実際の両立は……結構頑張ってます。（笑）
去年から全国リーグに上がれたので、アウェイの試合が続くと移動が多くなりスケジュール調整が少し大変ではあります。先日も日曜日に高知で試合があったんですが、その日中に東京に帰ってこられず、月曜日に有給をいただきました。

今の部署のメンバーは僕がサッカーをやっていることを、理解してくれてとても応援してくれています。
でも、だからと言って甘えたくはないですし、「サッカーやってるから営業成績が悪くても仕方ない」じゃなくて「サッカーやってるのにこんなに営業成績が良いのか！」と言われるようにきちんと結果も出したい。それができれば、周囲にもいい働きかけができると思っています。

平日の昼間は仕事、夜は練習、土日は試合というスケジュールなので、仕事もサッカーもしない完全なオフはほとんどないですね。年末年始とあと数日ぐらいでしょうか。
でも実は、息抜きの時間ってわざわざ作ってなくて、僕にとってはサッカーしている時間が息抜きというか、幸せな時間なんですよ。サッカーでリフレッシュできるから仕事を頑張ろうと思える、そんな日々を送っています。

「もっとサッカーに打ち込みたいのに時間が取れない」とか「サッカーで疲れてるから仕事したくない」とか、もし僕がそんなネガティブなこと言ってたら、「じゃあどっちか辞めればいいじゃん」となりますよね。

両方やると決めたのは自分なので、この選択を正解にするには自分次第だと思ってます。

2つのコミュニティを行き来するからこそ見えた世界

仕事とサッカーを両立したことで得られたことがたくさんあるんですよ。

サッカーはチームスポーツなので、周囲とどう協力して「ゴール」を目指すかということを考えますが、マイナビの仕事でも他部署のメンバーやお客様と協力して「採用成功」を目指すという点では似ています。

時間の使い方や優先順位のつけ方も上手くなりましたし、会社とは違うコミュニティを持てたことも、自分の視野が広がって刺激をもらう良いきっかけになったと思います。

もともとそんなことは目的としていなかったですが、サッカーのチームプレーの考え方や議論の経験が仕事でも活かせているんです。意外と何でもつながってますね。

目指しているのは“周囲に影響を与えること”

僕の所属するサッカークラブは、設立からずっと「世界一」を目指しています、本気で。
「どうせ無理でしょ」と周りから言われますし叶わない目標かもしれないけど、目標はずっと変えていません。
去年は全国のリーグに上がれましたし、そうやって諦めずに続けることで周囲からの目も変わっていくと思うんですよね。「あれ、あのチーム本気で世界一を狙ってるぞ……？」ってね。

僕は、サイドのポジションが多いですが、点を取ったり自分のプレーが認められて有名になっていくよりも、チームが厳しいときにカバーできたり周囲に影響与えられる方が嬉しくてモチベーションになるんですよね。「やったぞ」という気持ちになる。

僕が目指していることや原動力になっているのは、こういう、周囲に影響を与えられることかなと思います。

自分の可能性を信じてチャレンジしてほしい。「できるんだぞ」と示したい。

仕事とサッカーの両立は、大変そうに見えるかもしれないけども、これだけ全力でできるのは“とにかくサッカーが好きだから”。

サッカーのない人生は考えられないし、サッカーをしていなかったら仕事もここまで頑張れてなかったかもしれないと思います。

僕の働き方は、仕事とスポーツを両立させる“デュアルキャリア”という働き方です。まだまだ日本では認知されていませんがもっと広まるといいなと思っています。
スポーツ選手の仕事探しって本当に難しくて、Jリーガーでも、引退後の仕事選びは難しい人が多いと聞きます。

でも僕は先ほどもお話ししたように、スポーツでの経験は仕事でも十分に活かせると思っていますし、複数のコミュニティを行き来することで人としてすごく成長できると思います。
マイナビでもデュアルキャリアの支援はしていますが、大事なのは、まず皆さんご自身が自分の可能性を信じることかなと思います。

スポーツに限らず趣味でも。
やってみたいことがあるなら、無理だと決めつけずにチャレンジしてみてほしい。
一歩踏み出せる方が増えていくように、僕自身のキャリアで示したいと思います。

「一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。」
マイナビのパーパスであるこの言葉のように、まずは自分自身の可能性を信じ、未来を切り開いていきたいと思います。